激動、大乱の年を送るにあたって

第278号  2017年12月20日発行

コラム 2017年が暮れようとしている。 今年も、アジアそして世界、日本は多難かつ「大乱」の年だった。なんといっても米国にトランプ政権が誕生したことが、その後の世界の変化、変容を引き起こす動因となっていることは誰しも認めるところだろう。 何か変わった、あるいは変わりつつあるのか。 このコラムでも繰り返し述べてきたことだが、米国単独覇権の世界秩序に根底からの動揺が起き、世界の構造的大転換の時代をわれ […]

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トランプ「五都物語」に何を見る

第277号  2017年11月20日発行

コラム 2017年11月5日午前10時38分、横田。米国大統領専用機「エアフォース・ワン」から降り立ったトランプ大統領の第一歩がここに記された。そして日本国外務大臣たる河野太郎氏が出迎えた。しかし!横田基地は言うまでもなく「異国の中の日本」である。敷衍して言えば、日本国の外務大臣が「米国」に出向いて賓客を迎えるという、まったくの形容矛盾としか言えない光景である。日本という国が依然として戦後の占領下 […]

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中国共産党大会、「もう一つの視点」から

第276号  2017年10月27日発行

コラム 「習氏の権威強化鮮明」「中国指導部『習派』多数に」「習氏権力固め前進と停滞」…。 いうまでもなく中国共産党第19回大会閉会を伝えるメディアの見出しである。日本の各メディアの関心が奈辺にあるのかを如実に示している。しかし、大会での習近平総書記の「政治報告」をつぶさに読み込み、そこから何を読み取るのかという視角からの考察はきわめて希薄だと言わざるをえない。 中国は何をめざし、どこに行こうとして […]

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朝鮮半島危機をのりこえるために

第275号  2017年9月15日発行

コラム 北朝鮮の6回目の核実験に対して、国連安全保障理事会は11日夕(日本時間12日朝)、新たな制裁決議を全会一致で採択した。国連加盟国に対し、ガソリンや軽油などの石油精製品について年間200万バレルの対北朝鮮輸出の上限を設け、原油については過去1年分の輸出量までの輸出を認めるとした。米国は当初、石油の全面禁輸を掲げたが、「中口との妥協のため譲歩を余儀なくされた」とメディアが伝えている。しかし、果 […]

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威嚇と威嚇の応酬、危機のむこうに

第274号  2017年8月15日発行

朝鮮半島情勢が緊迫の度を高めている。 新聞には朝鮮半島危機を伝える見出しが踊る。北朝鮮が中距離弾道ミサイル4発をグアム周辺海域に向けて発射する計画を策定すると予告したことで緊迫の度も極点へという局面である。北朝鮮とトランプ大統領の「威嚇の応酬」を逐一追うメディアの報道を前に、いま大義とは何かを考えるべきではないかと痛感する。重ねてだが、危機が高まれば高まるほど、危機について伝える労力と同等かそれ以 […]

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威嚇と威嚇の応酬、危機のむこうに

第274号  2017年8月15日発行

コラム 朝鮮半島情勢が緊迫の度を高めている。 新聞には朝鮮半島危機を伝える見出しが踊る。北朝鮮が中距離弾道ミサイル4発をグアム周辺海域に向けて発射する計画を策定すると予告したことで緊迫の度も極点へという局面である。北朝鮮とトランプ大統領の「威嚇の応酬」を逐一追うメディアの報道を前に、いま大義とは何かを考えるべきではないかと痛感する。重ねてだが、危機が高まれば高まるほど、危機について伝える労力と同等 […]

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いま、ゲーツ氏のアプローチを読む

第273号  2017年7月25日発行

コラム 朝鮮半島の核・ミサイル問題は北朝鮮による「ICBM発射成功」という緊迫感をはらみっつもある種の「こう着状態」となっている。人を介して伝えられるワシントン深部からのサウンドには依然として「武力行使」の可能性が強くにじみ出ている。しかし、米国による「軍事的処置」は、それが引き起こす甚大な被害、影響を考えれば、事実上無理だというのが大方の論調となってきた。一方、「新たな脅威の段階」をひたすら繰り […]

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安倍首相、「一帯一路」に「協力姿勢」?!

第272号  2017年6月20日発行

安倍晋三首相が「一帯一路」構想について「協力姿勢に転じた」と伝えられた。日本経済新聞社主催の「国際交流会議」晩餐会の演説での言及である。ただし「日本政府として主体的かつ積極的に協力することは意味しない。インフラ整備に魅力を感じる日本企業が同構想に関わることを、日本政府が妨げない考えを示したものだ」(日経6月6日)という。 当然だが、この発言については会議の主催者である日経新聞が詳細な解説記事を掲載 […]

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朝鮮半島危機、いま考えるべきこと

第270号  2017年4月20日発行

コラム 「開戦前夜」などという見出しを付けたメディアもある。これでもかこれでもかと「これまでにない緊迫感」がメディアにあふれる。しかし、冷静に考えてみるなら、いま緊張を煽るだけがメディアの仕事ではないだろう。状況が深刻であればあるほど、そこからの「出口」、つまり現状での「最適解」は何かという問題意識を持つことがジャーナリズムの責任ではないか。前提は、まずここにある。 朝鮮半島の核・ミサイル問題につ […]

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「伙伴関係」に考えさせられた日本と中国

第269号  2017年3月20日発行

コラム 中国全人代を前にして、中国経済をどう見るかについて、江原規由氏(財・国際貿易投資研究所チーフエコノミスト)の講演を聴く機会を得た。斯界に重きをなす江原氏のお話しに、中国経済の現況をどう見るのかという主たるテーマをこえて、刺激を受け、触発されるところ大だった。とりわけ、講演の結びの部分でパワーポイントの画面に整理して示された「中国が構築している扶伴関係一覧」はある意味で「驚き」を伴うものだっ […]

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