堅調な中国経済にも3つのリスク

第266号  2016年12月15日発行

コラム 世界経済の先行きが不透明な中で、中国経済が堅調に推移している。 中国国家統計局が先に発表した11月の主要経済統計によると、個人消費と工業生産両輪が改善し、不安定だった投資も安定しつつある。公共投資や減税などの政策効果が奏功して、夏以降の内需が中国経済を下支えしている。同国家統計局では「多くの経済指標が前向きに転じ、好循環してきたお蔭」と分析、前年比6・5%~7・0%との今年のGDP(国内総 […]

続きを読む…

堅調な中国経済にも3つのリスク

第266号  2016年12月15日発行

世界経済の先行きが不透明な中で、中国経済が堅調に推移している。 中国国家統計局が先に発表した11月の主要経済統計によると、個人消費と工業生産両輪が改善し、不安定だった投資も安定しつつある。公共投資や減税などの政策効果が奏功して、夏以降の内需が中国経済を下支えしている。同国家統計局では「多くの経済指標が前向きに転じ、好循環してきたお蔭」と分析、前年比6・5%~7・0%との今年のGDP(国内総生産)の […]

続きを読む…

人民元が「国際化」へ大きく前進

第264号  2016年10月15日発行

コラム 人民元が1O月1日から、IMF(国際通貨基金)の主要通貨の仲間入りを果たした。中国はかねてから世界最大の貿易国の通貨として存在感を増してきた人民元をドルや円などと並び立つ国際通貨としての地位の確立を目指して努力を重ねてきた。それが奏効したとはいえ、人民元の国境を越えたやり取りには不透明な規制を残しており、国際通貨への道程はなお厳しい。 IMFは昨年11月、加盟国の出資額に応じて割り当てる仮 […]

続きを読む…

過剰流動性がバブルリレーを誘発

第263号  2016年9月15日発行

コラム 景気が減速傾向を迎える中国で、投資先を検索するバブルマネーがビットコインに着目、新しいバブルリレー先に浮上してきた。習近平国家主席は景気の減速傾向を受けて「内需の適度な拡大を目指し、積極財政と金融の穏健な緩和政策を継続せざるを得ない」と強調した。行き塲のない資金が巷間に溢れ出れば、過剰流動性を高め、より有望な投資先を目指して、次から次へとなだれ込む、いわばバブルリレーを誘発する。 ビットコ […]

続きを読む…

「中所得国の罠」を乗り越えるには

第262号  2016年8月15日発行

コラム 中国の改革開放路線が1978年の三中全年からスタートして以来、38年。中国がこの歳月の中で、国を挙げて成し遂げてきた国家事業として二つの移行過程がある。一つが発展途上国から先進国への移行過程であり、二つが社会主義体制の下での計画経済から市場経済への移行過程である。これら二つの移行過程には、乗り越え難いが、乗り越えなければ、次のステージヘ進めない、いわば「罠」があり、この「罠」をどうやって乗 […]

続きを読む…

中国経済の減速で陰るアジア経済

第260号  2016年6月15日発行

コラム アジア経済が「世界経済の成長センター」であり、世界の経済成長をけん引する立場から「アジアの世紀」が続くと言われ出してから、すでに久しいが、そのアジアの経済が伸び悩んでいる。新興国の先陣を切ってきた中国の減速が主因で、アジア域内の対中輸出や対中投資に陰りが出ているためである。生産性向上へ構造改革を進めるなど、輸出依存度の高い経済の構造と体質を改めていくことが各国に共通する中長期的な政策課題で […]

続きを読む…

「パナマ文書」が暴き出したもの

第259号  2016年5月18日発行

コラム 国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)はこのほど、世界のタックスヘイブン(租税回避地)に設立された21万社超のペーパーカンパニーの情報を公開した。株主や役員には、日本を含む世界中の個人や企業が名を連ね、そこからは各国の首脳や富裕層らが密かに利用していた国際的な節税網の存在とその実態が明らかにされ、その衝撃は大きく、波紋を広げることは必至である。税制の不公平感をはじめ、貧富の格差など、納 […]

続きを読む…

核のない世界へ核大国の責務

第258号  2016年4月25日発行

コラム 核兵器を保有する米英仏を含むG7(主要7か国)の外相は4月11日、初めて被爆地・広島を訪れ、核軍縮・不拡散へG7の決意を示した。オバマ米大統領が「核のない世界」を訴えてから7年。世界の現実は米口両国の核兵器削減が停滞し、中国も核戦力の増強を続けている。核テロの恐怖が現実昧を帯びてきた今こそ、G7と中口の指導国は「核のない世界」の実現へ向けて、待つたなしで核廃絶に取り組む責務が問われている。 […]

続きを読む…

「二つの100年」へ改革を連呼

第257号  2016年3月20日発行

コラム 年に一度の国会である全国人民代表大会3月5日に開幕した。 習近平政権が初めて策定した新しい中期経済政策「第13次5か年計画〈2016~20年〉」は、年平均6・5%以上の安定成長を続けながら、国有企業の統廃合や人員整理など、痛みを伴う構造改革も断行する「新常態「ニューノーマル」入りを内外へ向けて改めて宣言した。 これに先立ち、李克強首相が約2時間にわたり読み上げた「政府活動報告」で呼は、「改 […]

続きを読む…

脱・一人っ子政策の落とし穴

第256号  2016年2月15日発行

コラム 中国政府は、36年前から国策としきたI人っ子政策を廃止して、今年から「すべての夫婦に例外なく第2子の出産を認め、一人っ子の奨励策も打ち切る」政策転換に踏み切った。 一歩前進とはいえ、遅きに失した感は否めない。 中国の人口政策が直面している最大の問題点は、国や国民が豊かになる前に、高齢化を迎える、いわゆる「未富先老」型の人口推移にある。日本を含め、欧米先進国の人口推移は、国や国民が豊かになっ […]

続きを読む…